一般市民の誘致運動
1999年12月04日
by OUTSIDE
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首都機能移転を成功させるためには、移転先の地元地域の歓迎ムードが必要です。北東地域では、自然保護派の反対運動が活発です。岐阜県東濃地域では、岐阜県が誘致運動にお金を使いすぎだと住民に訴訟を起こされています。このようなところに移転が決まると、一坪共有地など、成田空港の二の舞になってしまいます。また、愛知県は誘致にあまり積極的ではなく、国家百年の計の首都機能移転よりも、目先の中部国際空港や愛知万博の方が大事なようです。
新聞や週刊誌の報道では、首都機能の誘致に積極的なところでは、行政のトップががんばっているだけで、市民は静観ししているとあります。国土庁ホームページ内の意見交換広場でも、北東地域や東濃地域からの意見はほとんどなく、まんざら嘘でもないような気がしてなりません。行政が一生懸命がんばっているので、市民は何もしなくてもいいと考えているのか、あるいは本当に冷めているのでしょうか。
一方、三重・畿央地域は、市民の声から始まったことでも分かるように、行政は遅れ気味でした。東濃や那須に比べて、行政の動きが遅いように感じたので、行政に代わって一般市民が他地域に負けないようがんばっています。その証拠に、畿央に関する市民のホームページが3つもあります。他の地域は行政や経済団体が作ったホームページはたくさんありますが、市民によるページはゼロです。三重・畿央地域には、国土庁ホームページの意見交換広場で発言するほど、首都機能移転について勉強し、真剣に考えている市民がたくさんいます。
誘致の声を大きくしすぎるのは問題であるという意見もありますが、一般の市民が誘致運動をしすぎても、何も問題ないのではないでしょうか。知事をはじめとする行政が、誘致を極端に頑張るのは、利権の絡んだ怪しげな臭いがプンプンします。しかし、一般市民の誘致運動は、首都が来ても自分に直接何の利益があるわけでもなく、地元の発展を純粋に願っているだけであり、地元の歓迎というプラスの面で素直に受け止めていいのではないかと思います。特に、東京等に住んでいる一般市民の誘致運動は、それこそ何の利益もなく、故郷の発展を純粋に願っているだけととらえていいのではないかと思います。
三重・畿央地域を推している人の意見は、その内容からも分かるように、地元の発展だけを願っているのではありません。もちろん全くゼロとは申しませんが、純粋に、全国的な観点から、日本のことを考えているのです。これは、畿央地域だけが、地元からではなく、県外の研究グループから提案された場所であることからも分かります。